イタリア旅行記
第一回 落書き 第2回 旅行者たち 第3回生活の糧 第4回乗りもの(1)
第5回乗りもの(2) 第6回ゴミ事情 第7回
ひとコマの話題
第8回
ひとコマの話題(2)
第9回
ポンペイ遺跡
第10回
ヴァチカン市国
第11回
絵のないスナップ
新
第12回
印象に残った画像

 新聞広告に『長崎空港からチャーター便で行く世界遺産を巡るイタリア8日間』のツアーPRが載っていた。
 これなばら乗り換えの面倒さもなく、ダイレクトに往復できると感じた。
 説明会に参加してみると、うまく旅行会社のペースに乗ってしまった。

 訪れるのは、北からミラノ、ベネチア、フィレンツェ、ナポリ、カプリ島、ポンペイ、ポンペイから北へ戻ってローマへ。
 北から南へブーツの形をした国イタリアは日本の面積よりわずかに狭いという。日本に例えると北海道から本州山口県までを8日間で縦断するのと同じになる。

 ツアーの得失はそれぞれだが、一番負担になる言葉の問題、都市間の移動も添乗員任せでメリットのほうが多いと考えた。しかし、旅程のハードさと自由時間の少なさは覚悟しなければならなかった。
 また説明会で、ジプシー、スリ、置き引きなどの治安の悪さをとことん吹き込まれて恐怖心を煽られた形となってしまった。

 出発の前の日、スーツケースに用品を詰めながら「渡り鳥は身ひとつで簡単に飛び立つのに、人間はどうして荷物が多いのだろう」とため息をついた。
添乗員任せの旅とはいえ、「ブォン・ジョルノ」と「グラッツィエ」はスムーズに発せるよう練習したのだが・・・・・。

日 程
2004年7月 3日18:30 長崎空港発
2004年7月10日 9:30 長崎空港着

 今回の旅行記は、日程に沿った紀行形式ではなく、テーマごとに連載いたします。
テーマは、日常生活の風景、都市の交通、衣裳・服装など庶民生活に密着したものを主体に考えています。
 旅行雑誌、絵葉書などでよく見かける観光的写真はできるだけ省き、亀の目線で見たオリジナルな画像をご覧いただきたいと思います。

第一回のテーマは
『落書き』です。

ミラノの空港に23時30分着陸。
空港から都市中心街にあるホテルへバスで40分。
バスの中からの第一印象は、路上駐車の多さと、落書きの多さであった。
この二つは、旅行の期間中、常に気になったてしようがなかった。
一夜明け、6階の窓のカーテンを開くと、この風景が入ってきた。
ただいたずら書きを通り越し、念の入った芸術作品のようにも受け取られた。

(ミラノにて)
駐車場の壁には、かなり念の入った絵や文字が書いてある。これも落書きだろうか?
人物と飲み物の絵は正式な広告看板。

(ミラノにて)
宿泊したホテルの玄関柱にもご覧のとおり。

(ミラノにて)
フィレンツェの郵便局。
郵便ポストも落書きの恥ずかしさに赤くなっている。
フィレンツェのサンタマリアノべッラ駅で出発を待つ列車にも・・・・・。
ここまで徹底して書けるとは勇気以上の何かがありそうだ。
交通標識にも・・・・。
読めない(意味)のが残念!

(フィレンツェにて)
旅行4日目、この日のガイドさんに落書きについて尋ねてみた。
落書きはイタリアの法律ではもちろん禁止されているそである。
行政が黙って放置しているわけではないが、消しても消しても書き込まれ、イタチごっこの状態でお手上げだという。

交通標識の文字について意味を尋ねたが明解な返事はなかった。
イタリアの文字には(K)はない。たぶん他所者の悪戯だろうとかわされた。

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