平和の大切さを
語りかける公園

岬の突端の延長線上千九百キロに多くの同胞の果てた比島がある』

 
第一チェックポイントの公園に来て、こんなところがあったのかと意外というかびっくりした。

 
今年で14回になる「いぶすき菜の花マーチ」開聞ステージは2006年1月28日行われた。歴史は古いウォーキング大会だが私は初めての参加であった。

第一チェックポイントは、「花瀬望比公園」となっていたので、どこにでもあるありふれた公園だろうと別に気に留めることもなく、スタンプを押してもらうとすぐ折り返すつもりであった。

公園の入り口にスタンプを押してくれるテントがあり、ほとんどの参加者は印を貰うと引き返し先を急いでいた。

私も先を急ぐ人波に乗って進もうとしたが、左を見ると防風林の松林を透かして公園と海が見えた。せっかくだから海でも眺めて休憩でもするか、と軽い気持ちで海の見える公園へ向きを変えた。

そこには先着のウォーカーたちが思い思いに休憩をしていた。公園にはあちこちにモニュメントがあった。意外なモニュメントに惹きつけられた。


開聞岳の西側の花瀬海岸に比島戦没者慰霊碑が建設され、死生の扉、想比之碑、安らぎの鐘、大鐘楼等が整備されたのを契機に、花瀬公園を花瀬望比公園と改称し、過ぐる第二次世界大戦の戦没者の霊の鎮まる霊地として末長く英霊の安穏と21世紀に向けて世界各国の平和の基地として発展することを祈念し、命名したものであります。
(指宿海上ホテルHPより)
第二次世界大戦においてフィリピン方面で戦死された47万6千有余の霊が鎮められています。
「戦没将兵47万6千余柱」という厳粛な数字は、今も私たちの心に重く、 胸を詰まらせます。
比島作戦に果てた同胞の形骸はかの地に朽ちても、すべての精霊が永遠に比島にとどまっているとは思いたくありません。
異域の密林や南冥の底から、同じく祖国防衛に殉じた戦友に抱き起こされ押し上げられて、
不死鳥のように甦り1900キロの天空を駆け、戦場に夢見つづけた故国に声亡き凱旋の姿を願うのは遺族だけではありません。
 そんな祈りを込めて造形されたのが「死生の扉」です。 (指宿海上ホテルHPより)
碑文


岬の突端の延長線上千九百キロに 

多くの同胞の果てた 比島がある
碑文

許されるものらば 

還らざる旧軍四十七万六千余柱の
 
精霊なおもとどまる 

雲咽万里比島の地に痛恨の碑を建て 

その前に伏し 心からなる祈念を捧げたいものを

やむなく 日本列島最南端のここに碑を置き 

想いを馳せてみたま鎮まれとひとしく願う
想比母子の像
戦士のおもかげの像 
ありし日の兵士の像
花瀬望比公園は平和の大切さを語りかけてくれる公園であります。
毎年3月27日には戦没者追悼慰霊祭がこの公園で行われます。

どうしてもこの公園を皆さんに紹介しておきたかった。
薩摩半島へお出かけの時にはお立ち寄りください。

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