☆ 通りががりの山

岩木山

弘前のりんご園から、大鰐のホテルから、そして八甲田山から、岩木山は青森の何処へ行っても遠くに近くにその姿はあった。

青森の人たちが「おらが山」と自慢する秀峰・津軽冨士は、なるほどと納得のいく美しい姿であった。

岩木山を眺め育った太宰治、石坂洋次郎の小説家たちにはこの山を題材にして作品を書いたそうである。

故郷を離れ暮らすものにとって、幼いころをふり返るとき、必ずふるさとの山が浮かんでくる。いつまでも変わらない懐かしい山「おらが山」は誰にでもある。


バスで移動中に写した岩木山
白神からの帰りリンゴ街道で。
右の異様な物体は何んろう?  空中遊泳のリンゴかもね。

青森ロイヤルホテルから眺めた朝の津軽冨士

絵になる岩木山
りんご園から

岩手山

この山も文人を連想させる。岩手山ときたら「ふるさとの山に向ひて、言うことはなし・・・」石川啄木である。

岩木山が「津軽富士」なら、こちらは「南部冨士」、どちらも逆三角形に裾野を広げた雄大な姿である。

楽しみにしていた八幡平からの姿は見ることができなかった。しかし、青森から東北自動車道で南下する途中、長い時間その美しい姿を眺めることができた。

岩手サービスエリアで休憩し、念願の姿を写真に納めることができて嬉しい。

秋の陽が水平に射す岩手山は、雲ひとつない空にシルエットとして浮かび、諸々の雑念を削ぎ落としたような薄墨の姿であった。


岩手山
やっと捕らえた秀峰・岩手山

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