一支国(壱岐)を訪ねて(4)
旅 行 日 平成12年10月21日〜22日 行 程 10月21日 諫早 ⇒ 呼子港 ⇒ フェリー ⇒ 印通寺港 ⇒ 錦浜 ⇒ 筒城浜 ⇒ 原の辻遺跡・同展示館 ⇒ 安国寺 ⇒ はらほげ地蔵 ⇒ 左京鼻 ⇒ 元寇の役古戦場⇒ 焼酎製造工場見学 ⇒ 民宿(泊り) 10月22日 民宿 ⇒ 岳の辻展望台 ⇒ 塞神社 ⇒ 春一番の塔 ⇒ 東洋一の砲台跡 ⇒ 猿岩 ⇒ 掛木古墳 ⇒ イルカパーク ⇒ 男岳神社の石猿群 ⇒ 印通寺港 ⇒ フェリー ⇒ 呼子港 ⇒ 諫早 |
呼子港⇔印通寺港航路 | 今回訪ねた名所古跡 |
男岳神社の石猿群 壱岐の島で一番高いという「岳の辻展望台(標高213m)」は街の近くにある。民宿から曲がりくねった道を右に左に方向を変え、二台の車で登った。 薄雲のかかった朝で、遠くの島々は見えないが壱岐の島ははっきりと見える。晴天であれば対馬、九州本土が見えたろうにと思うと残念である。 山頂には烽火台の跡があった。野面石を集めて組み合わせた台はフライパンのような形をしていて直径が五メートルもあろうかと思われる大きなものである。 昔の防人たちは、火急の知らせをここから対馬、本土に送っていたのだろう。元寇が九州に攻めてきたときも活躍したに違いない。その様子を今ここから再現し、呼子のあたりから確かめてみたいものだと思った。
再び郷の浦街に降りて女性の神様塞神社、春一番の塔を見学する。東洋一の砲台跡、猿岩、掛木古墳、イルカパークを足早に見て廻った。今度は何時来れるか、いやもう来ないかもしれない、チャンスがあるときに温泉に浸って帰ろうと衆議一決、『勝本温泉』に向かった。とはいっても帰りのフェリーの時間から逆算して20分の入浴時間しかない。カラスの行水が嫌いな私は車で待つことにした。 湯上りあとの最後の見学地は、男岳神社の石猿群である。 駐車場から石段を登ることおおよそ15分、久しぶりの脚の運動に汗をかき気分爽快になった。自然林の中には椿の花が咲いている。樹林のトンネルを潜り抜けやっと山頂の神社に着いた。 何と石猿の数の多さにびっくりした。樹木に覆われ湿気が多いのか、石猿は湿って黒ずんでいる。中には苔をつけ緑になったものもある。石猿は社を一周する形で祀ってある。それが一列だけではなく雛壇のように幾段にもなっている。相当の数である。説明版を読むと、はじめ牛の平安や繁殖を祈願し、石頭牛を祀っていたがそのうちに石猿も祀るようになった。祭神が猿田彦命の関係で石猿になったのではないか、現在は石猿230余体、石頭牛30体が奉納されている、と書いてあった。
このすばらしい石猿群をカメラに収めようとしたがカメラがない。車に置いたまま来てしまったことにそこで初めて気付いた。Fさんにお願いして石猿群を撮ってもらった。壱州めぐりを締めくくるにふさわしい石猿の群れに出会い満足して印通寺港に向かった。(完) |